2000年5月号掲載記事/パッケージは、紅茶業界の影のヒーローです:その2
 黄色と赤色が、同じ棚にあるたくさんの紅茶より目立っていて、買い物客の目を引いています。青色はやや威圧感を感じる色のひとつで、よくない印象を与えることもあります。しかしそれと同時に'ベイビーブルー(淡い青)’や’スカイブルー(空色)や’ロビンズエッグブルー(薄緑がかった青)'は安全で落ち着くといった、好意的な感情を表します。こういった青には、親しみやすく、安全で、控えめで魅力的といった感じがあり、おだやかな家庭を連想させます。
  ユニリーバ社は、自社ブランドの名前やスローガンや工夫したパッケージを保護するため、商標と著作権をとっています。アイスティーブレンド紅茶のパッケージには、登録商標の(r)マークが6つ、著作権の(c)マークが1つついています。ブランド名を一般 の人々に覚えてもらおうと、50個入りティーバックの箱には、リプトンという文字がいろんな大きさで、21個も、巧みに印刷してあります。この21個のブランド名攻撃は、パッケージの現代的な利用法で、さりげなくブランド価値を確立するのです。
 紙製の箱が、紅茶の容器以上の価値があり、重要な広告として2つの機能をもたらしていることをリプトン社はわかっています。パッケージのラベルは、消費者にシグナルを送るだけではなく、ライバル会社にもシグナルを送っているのです。ブランド名やスローガン、ロゴ、デザインや表現が、法的に守られていることを宣言し、他の会社が不正使用しないように警告を送っています。
 世界的に複雑さが増しています。ユニリーバ社は、リプトンの名を使う、世界中のたくさんの会社を統轄しています。中にはヒンドスタンリーバ社といった、そこだけでもかなり規模の大きい、多角経営をおこなっている会社が、リプトンブランドのパッケージで紅茶を売っています。
 中間層でリプトン紅茶を買う人は、アジア大陸でもアメリカ大陸でも、同じ赤と黄色のパッケージを目にします。多国籍企業は、国境を越えて同じ色のパッケージを市場に出すことで、利益を保ち、世界的なブランド名をさらに確固たるものにします。通 貨の色(肌の色)は世界の地域によってばらばらでも、世界的企業なら、誰にも、政府さえも成し遂げられない外観の統一ができるのです。
 昔から使われているスローガンには、国際的な訴えを強要する傾向があります。リプトンの”100%ナチュラル、100%本物”といったもので、自然や健康といったものに対するこだわりを表しています。また女性は国際的に紅茶市場の核となっています。アイスティーブレンドの背ラベルには、メアリールーレットン(女子体操選手)が描かれていて、「私はあなたと同じ、忙しいワーキングマザー。でも家族のためにアイスティーを入れて楽しんでいるわ」とコメントが載っています。そして最後の2行が、このパッケージラベルの傑作です。「どこでも本物の紅茶を入れられる全く新しい方法です。紅茶は体にいいといった、すばらしいニュースもあります」メアリールーは小柄で元気がよく、万人受けするイメージを代表しています。また健康的で魅力的であり、魅惑的でも従順でもありません。
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